コンタクトレンズに関する症例 Healthcare

コンタクトレンズには…

コンタクトレンズをこれから使用しようとお考えの方、もう使用していて慣れてきた方。そういった方に改めて知っておいてほしいのが、コンタクトレンズが引き起こす恐れのある、目のトラブルのお話です。
コンタクトレンズは、非常に有用ですが、使用方法を間違えると、様々な合併症を起こす恐れもある、繊細な医療機器です。「目にとっては異物に変わりない」という意識を持って、正しい使用方法のもと、ご使用ください。

コンタクトレンズについて
こんな症状はありませんか?

こんな症状はありませんか?

コンタクトレンズを使用している際、以下のような異常を感じたら、眼科医に相談しましょう。

  • 異物感がある。
  • レンズが外れる、ずれやすい。
  • 装用すると痛みを感じてしまう。
  • 目が乾きやすくなった。
  • 目が疲れやすい。
  • 視界がぼやけたり、滲んで見える。

コンタクトレンズの正しいケアの方法について コンタクトレンズの正しいケアの方法について

皆様は、コンタクトレンズの正しいケアをご存知ですか?
コンタクトレンズと言っても、ソフトとハードではケアの内容が異なります。
正しいケアの方法をご紹介いたしますので、参考にご覧ください。

レンズを取り扱う前の準備

  • 爪は短く切り、丸く滑らかに整えましょう。
  • レンズを落としても見つけやすくて、汚れにくい清潔な場所で取り扱いましょう。
  • レンズに触れる前に、しっかりと石鹸で手を洗いましょう。
レンズを取り扱う前の準備

ハードコンタクトの場合

【はめる時】

01

石鹸で手を洗う。

02

コンタクトホルダーにレンズを収納したまま、水道水ですすぐ。

03

洗浄液で洗浄。

04

コンタクトホルダーにレンズを収納したまま、水道水ですすぐ。

05

レンズを目につける。

【外す時】

01

石鹸で手を洗う。

02

レンズを外す側の目と同じ側の手の人差し指で目じりを押さえ、レンズより目を大きく開く。
耳側のやや上方へ引っ張ってからゆっくりまばたきをすると、レンズが外れる。

03

コンタクトケースに新しい保存液を入れて、レンズを保存。

■ ハードコンタクトケースの交換時期(目安)

約半年ごと。これ以上お使いになると、コンタクトホルダーの爪が落ちてしまったり、洗浄液の残り液が付着することで不衛生になってしまう恐れがあります。

ハードコンタクトの場合

【はめる時】

01

石鹸で手を洗う。

02

レンズをコンタクトケースから取り出し、専用すすぎ液などでレンズをすすいでからつける。

※絶対に水道水は使用しないでください。

【外す時】

01

石鹸で手を洗う。

02

コンタクトケースを保存液で満たす。

03

中指で下まぶたを軽く引き下げ、親指と人差し指の腹を使って、レンズをつまんで外す。

04

レンズを手の平に乗せ、指の腹で両面各20~30回程度、洗浄液などで軽くこすりながら洗う。

05

すすぎ液でしっかりとすすぎ、保存液で満たしたコンタクトケースに入れる。

※消毒時間は、メーカーによって異なります。

■ ハードコンタクトケースの交換時期(目安)

1ヶ月前後。洗浄液を使い切るタイミングが目安です。

予防するためには 予防するためには

コンタクトレンズを毎日ケアし、清潔にしておけば、安全に使用していただけます。

アスナル金山眼科では、 3ヶ月に1度の定期検診をおすすめしております。

アスナル金山眼科では、 3ヶ月に1度の定期検診をおすすめしております。

定期検診では、自覚症状の有無に関わらず、 目やコンタクトレンズのトラブルを早期発見することができます。

軽微な症状含め、年間100万件以上のコンタクトによる眼障害が発症していると推定されています。さらに、目に何らかのトラブルがある方の約1/2が定期検診を受けていないと言われています。

定期検診の主な目的は、コンタクトレンズによるトラブルの予防と早期発見です。適正なレンズ度数も、目の状態によって変動するため、定期検診で確認が必要です。

ぜひ、定期的な検診を心がけましょう。

目のトラブル例 目のトラブル例

点状表層角膜炎

角膜の表面に、点状の小さなキズが見られる症状です。このキズは、角膜の上皮層の細胞が剥がれた際に付いてしまう、角膜の擦り傷。角膜の酸素不足やレンズの汚れなどによる角膜との摩擦が主な原因です。

巨大乳頭結膜炎

上まぶたの裏側に大きなブツブツができる、アレルギー性の結膜炎です。主な原因は、レンズの汚れやまぶた裏への刺激にあると考えられています。

角膜潰瘍

角膜に付いてしまった傷が悪化し、実質角膜の一部が欠損してしまった状態です。目のバリア機能が低下しているため、細菌やカビ、アカントアメーバなどに感染しやすくなっています。最悪、失明の恐れもあるため、一刻も早い治療が必要です。

円錐角膜

角膜の中心部が薄くなり、角膜が突出してしまう病気です。物が二重に見えたり、歪んで見えるなどの症状が出ます。効果的と言われている治療法の一つは、ハードコンタクトを装用すること。視力を矯正するだけでなく、症状の進行を抑えるとも言われています。

アカントアメーバ角膜炎、細菌性角膜炎

角膜炎とは、角膜が炎症を起こし、目の充血や激しい痛みを伴う病気です。一般的に、角膜の細菌感染が原因とされていますが、中には単細胞生物の一種であるアカントアメーバが角膜に感染(寄生)して起こる珍しいケースもあります。

角膜新生血管

使用期間が過ぎて、酸素透過性の落ちたコンタクトレンズを使い続けることによって、角膜が酸素不足になり、角膜に酸素を運ぶための血管が伸びてしまう病気です。症状としては、目の充血や異物感などが挙げられます。

角膜浸潤

角膜に傷が生じ、角膜上皮が炎症を起こしている状態です。悪化すると、角膜上皮の一部がなくなり、より深層までダメージが進行する「角膜潰瘍」になります。一般的な症状としては、目の充血や激しい痛みが挙げられます。

水泡性角膜症

角膜の一番内側にある角膜内皮細胞が障害を受けて、角膜に多量の水が溜まってしまう病気です。角膜の厚さが著しく増すことで、角膜がスリ硝子状に濁り、非常に見えにくくなるだけでなく、激しい痛みも伴います。